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学齢障害児ミニデイサービス事業
− 願いをカタチに。 〜経験と理解と場所と〜
2003.10.1 「周南市社協だより」より抜粋

 “地域のかたがたに障害のある子どもたちのことを理解してほしい。”、“たくさんの人と関わりをもちたい。”、“外食や買い物などの経験を通して子どもの社会性を伸ばしたい。”、“子どもたちが休日を楽しく過ごせる有意義な場所をつくりたい。”−障害の子どもに対する親の願いが、ひとつの事業になりました。
 熊毛地域で行なわれている『学齢障害児ミニデイサービス』は、年72回、土曜日や日曜日を中心に公民館を活動拠点としてサービスを展開しています。年4回(6・9・12・3月)の企画会議で、ミニデイサービス事業でのレクリエーションの内容を、利用者の家族、関係者で協議・決定していきます。自分たちのニーズを伝え、形にしていくのはたいへんむつかしいことですが、企画会議で出された利用者の家族の意見は、戸外あそび、パンづくり、水あそび、手あそび、遊具あそび、トランポリン、誕生会、ウォーキング…というように、実際のサービスに反映されています。
 夏休みには、子どもたち、家族、ボランティア、スタッフ関係者で、そうめん流しを企画しました。そうめんのツユはボランティアの手づくり、錦糸たまごにハム、ネギ、大葉と、たくさん盛られた薬味をツユに入れ、流れてくるそうめんに子どもたちは大喜びでした
 障害のある子どもの親、兄弟、祖父母のみなさんも月1回の家族利用日には一緒に参加されています。このことによって、サービスに対する理解を深めていただいているとともに、家族同士の交流にもつながっています。
 また、このサービスの大きな特徴は、地域の多くのかたがたとの出会いの場となっていることです。ボランティアは、中学生・高校生から主婦層などと、年齢や職種もさまざまで、スタッフとともに安全に配慮しながら、子どもたちの活動をサポートしています。
 子どもたちは、ミニデイサービスでいろいろな体験をし、自分たちのやり方でスタッフ・ボランティアとコミュニケーションをとり合えるようになってきました。おたがいを認め合い、分かり合えてきた証しです。今後も、一人ひとりの「個」を大切にしながら、地域社会の中での自立を促進していくこと、そして休日を有意義に過ごすことのできる環境の充実、地域のかたがたと交流の場づくりにつとめながら、ソフト面でのバリアフリーの実現に向けて事業を展開していきたいと考えています。−“見えなければ思うことはない。(デンマークのことわざより)”

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