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2019年12月13日
市川 嘉子さん/歯科医師
皆様、初めまして
市川嘉子と申します。私は歯科医師ですが、現在“自分の生活習慣を見つめ直そう”のお手伝いを宮城県仙台市の市川内科電力ビルクリニックでしております。コンビニの数より多い歯科医院・・・
たくさんの素敵な歯医者さんが大勢いる中で、ちょっとくらい社会を◎っと(まるっと)全体で考える歯科治療をしない人がいてもいいのかなと思うようになり現在模索中です。どうぞ宜しくお願いいたします。
何故このようなことをしているのか今回ちょっと考えてみました。
子供の頃〜大学卒業後まで(ただただ、まわりに合わせて過ごす日々)
当クリニック院長のスタイル(父)は、
1.何でも食べる ⇒ 快食
2.その日のうちに寝る(0時は過ぎない) ⇒ 快眠
3.出す物をきちんと出す(便秘や下痢をしない) ⇒ 快便
4.元気に動く ⇒ 快動
と自然体の人で正直、その生活スタイルにまったく興味はありませんでした。
専業主婦の母は、料理好きで自然の味を大切にして市川家特製創作料理(いろいろな食材がたくさん入っている味噌汁を想像して下さい)を作ってくれました。量は、おそらく普通の家庭の1.5人前でしょうか?大玉スイカ1玉の1/6が一人前といえば想像つきますか?(大学の時、他の家では小さく切れて出てくることを知りました・・・)子供の頃は、その量が当たり前で食に対しても特に興味を覚えませんでした。
大学を卒業し、歯科医師として働いていく中で関心があったのは、虫歯や歯周病といった事よりも口腔の機能全体でした。(どちらかというと性格がおおざっぱなので、緻密な事よりも全体として捉えることが好きだったのだと思います。)ただ日々の生活の忙しさに流される自分がおりました。
大きな転機
38才で妊婦になったことだと思います。それまで食生活・睡眠時間・便秘・運動いずれも適当にしていた私が、心を入れ替える事が起こりました。忙しいと手抜きの料理(コンビニやスーパーのお総菜を利用や食事を抜く)や睡眠時間を減らすとまったく褒められない生活を送っていました。ところが、妊娠20週頃に受けた糖負荷試験から全てが変わりました。過去の健診で高血糖とは無縁だったので自信満々で受けた検査結果で妊娠性糖尿病が発覚したのです。75gのブドウ糖を飲んで、Hba1c 5.5、空腹時82,1時間値197,二時間値212の検査結果を返されたときの衝撃は今でも忘れません。そのまま、糖尿病外来に回され、インスリン注射を一式渡されました。やっとそれまでの生活をおおいに反省しました。そこで、インスリン注射を始める前に自分自身の今のありのままの現状を知ることが一番だと考え、一日の血糖変化を知ろうと食前、食後1時間、2時間、3時間とひたすら測定しました(正直一日最低12回の測定は、指が痛かった)。そこで分かったことは、糖質をとると血糖があがり、蛋白質や脂質だけの食事の時には血糖変動がそれほどないということでした。むしろお腹がすくタイミングでは空腹時血糖が70の時もあるという事実でした。さらに病院でインスリンを打つための食事指導をして頂いて、ふと今回の自分の状況は血糖を下げるためにインスリンをうつではなく、インスリンを打つために血糖を上げるそんな気がしてしまったのです。約10年前には、糖質制限という言葉がほとんど世の中に浸透していなかったので、自分の中で葛藤が生じました。その時、たまたま本屋さんで手に取った本が、糖質制限の初版本で読んだ瞬間に“私にはこれだ〜“と決心し、出産まで、測定を繰り返し、インスリンを使わず血糖をコントロールしました。この時、食事だけではなくストレスや睡眠不足、適度な運動、天候などの変化でも血糖値が上がるということを体感しました。ちなみに、同じ糖質量でも白米を噛んで食べるのとおかゆを食べるのでは白米を噛んでたべるほうが若干ですが血糖の上昇は低かったです。つまり液状の物を流し込んでとるよりもよく噛んで食べることが体には優しい食べ方だと知りました。歯科医師として咀嚼して食べる事の大切さを痛感しました。今でもあの時の測定結果が患者さんと一緒に生活を見直すときに非常に役立っています。
2回目の転機
息子が、一才の時に風邪にかかり、小児科処方の抗生剤を飲んで2日後にアトピーのような肌トラブルが全身にでたときでした。抗生剤を飲んでから2日後のこともあり、腸内環境の乱れ(アトピーではない?)が影響しているのではと考えいろいろ探すこと1週間、院長と私が偶然行き当たったのが栄養療法でした。早速診察して頂いた結果、抗生剤による腸内環境の悪化と栄養不足でした。正直、半信半疑でしたがまずは、それまでの夜泣きが栄養補給でよくなり、肌も綺麗になりましたのでただただ感心しました。夜泣きと栄養不足が関係しているなんてまったく考えもおよびませんでした。この経験からその人にあった糖質量の制限の大切さと栄養素(ビタミンやミネラル)について学び始めました。
3回目の衝撃
息子を連れて、赤ちゃんの集まる施設や幼稚園を利用していたときに目にした光景です。2才くらいの子ども達が、自分の顔くらいのおにぎりとジュースを飲んでさらにお菓子を一箱食べたり、お昼ご飯がお菓子とジュースになっているお母さんと子供の多さにも驚きました。お母さんなりに一生懸命考えて、お出かけだから簡単に食べられるおにぎりを作ったんだろう、果汁100%や野菜も入っているジュースだから飲ませているんだろうとも思ったのですが・・・朝、幼稚園でお兄ちゃんやお姉ちゃんを送りに来たその弟や妹が、自転車のシートでチョコレートのお菓子を食べている・・・栄養素の勉強と歯科医師としての立場から“これってどうなのかな〜”と心の中で叫んでいました。そういう視点であたりを見直すとたくさんのことが衝撃となってかえってきました。
3つ子の魂100までとのことわざがありますが、味覚の形成の大切な時期に強烈な甘みやしょっぱさを中心として不自然な味を脳に覚えさせるのはその人にとって幸福なのでしょうか??味覚は生後5ヶ月頃を境にいったん鈍化し、経験を通して徐々に形成されていくといわれています。この時期に、味わったものがその人の一生の食の嗜好を左右するといっても過言ではありません。食事は、〇年×365日×2〜3回の数だけ一生を通じて行われます。そして多くの生命は食べ物から心と体の健康維持をするための材料を手に入れます。味覚形成時期に食べるものが不自然であってもその人にとっては自然な味となります。つまり親が、嫌いな物は、食卓には上がらず不味そうな顔をして食べていることが多いのでその子の味覚には経験がなかったり、親の顔を見てまずい物・食べてはいけない物という判断になってしまうのではないでしょうか?幼少時の体験は、その人が成長していく過程でとても重要な環境因子になります。「1つ、2つ、3つ・・・・9つ」と“つ”のつく年齢までは自分の意思よりも周囲の環境によって体験が左右されます。10才頃からは、自我が芽生え自分の意思による経験が増えます。たくさんの経験を楽しめる工夫が出来たら良いなと思っております。
現在、高齢化社会が現実として差し迫っており認知症という問題は避けて通れません。また、発達障害やその疑いと診断される方々や、メンタル的なトラブルを抱える方も増加傾向にあります。その人らしく生活をしていける、許し合う気持ちや心のゆとりを持ち合える社会って素敵ですよね。味覚と同じで経験のない未知の事は、出来ない・怖いは当たり前です。私たちが常識と思っている事は、世代を超えると経験のないことがあります。その世代にとっては当たり前の常識ではないとお互いに認識し合うことは大切です。つまり、若い世代では、家に固定電話がないため知らない人からかかってくる電話(スマホなどは、知っている人からしかかかってこない)に出る経験がないので会社などで戸惑ってしまう人がいるんだなと視点をかえてみることです。お互いに伝え合うコミュニケーション能力は、理解し合うことでも生まれてくると考えています。私たちは、生活力(ライフスキル)を身に着けることで少しでも生きづらさを減らすことが出来ます。生きづらさは、心のバランスを崩し、ミネラルやビタミンをはじめとする栄養素を多く失います。登坂先生のミネラルを中心にたくさんの方に元気になってもらいたいという考え方にとても共感しております。私たちは、何才になっても未知の体験をし続けなければいけません。というのも、80才の自分がいて80才までの経験は自分が体験したから分かることもあるけれど、81才のことは体験していないから分からない未知の世界です。いくつになってもライフスタイルは常にスタートラインです。
現在私は、快食・快眠・快便・快動・快は(歯、波)を中心に考えております。快は(歯・波)は、歯周病や虫歯などによる炎症の無いしっかりかめる口腔内環境と量子力学から捉える物質は波としてお互いに良くも悪くも作用し合っているという2つの意味を持ちます。今、私は栄養素が足りないからただ補うだけではなく、その人にとって社会の中で生きやすくすることを考えながら、お互いに歩み寄るよるためのお手伝いをどうしたら良いのかなと日々模索している最中です。個人ではなく地域全体から元気になりたいと考えています。是非、皆様のお知恵をお貸し下さい。お待ちしております。
投稿者 green_heart : 2019年12月13日 08:53