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2015年06月12日
秋山 幸子さん/産業カウンセラー・PMTメンタルトレーナー
産業カウンセリングの日々のご相談の中で、最も多いのは「ストレスへの対処」についてです。自分の抱える悩みの多くは、カウンセラーの助言を得てもすぐに解決できるような安易なものは殆ど無いはずです。ストレス社会の中で生きていく私達、現代人にとって、ストレスにもなる悩みや出来事と上手くお付き合いできる自分を作り上げていくことも、現代を生き抜くための「知恵」と言っても良いでしょう。
今ではカウンセラーを生業として、人さまのご相談に乗らせて頂いている私自身も、2004年頃から2年間ほど、うつ病で倒れた経験があります。一口に「うつ病」と言っても、それはそれは大変な病気でした。人生が真っ暗闇のどん底に突き落とされたような、先の見えない生き地獄の中を毎日毎日、這い回っているような、そんな感じでした。今は、その体験も元にしてストレスを抱え続ける怖さや、ストレスを軽減することの大切さなどを講演や企業研修させて頂いているくらいですが、当時のことは、本当は心の奥に留めておきたいような、忘れてしまいたいような辛い体験でもありました。
そんな私自身が、現在お勧めしている、究極の生き方があります。私達は、生まれてきたときから「日本人らしさ」というものを持ち合わせて生まれついていると考えられます。脳科学の発達により、遺伝子による民族性や国民性なども科学的な数値で表しやすくなっていることでしょうが、もっと、私達ひとりひとりが「自分を語る時」や「自分を見つめる時」には、とても日本人的な感覚で物事を表現したり、自分を認識したりしているという点が大切な「自分自身」なのではないかという考え方です。
少し、難しい言い回しになるかもしれませんが、例えば、アメリカ的なドライな考え方や、ポジティブをオーバーに表現できるような感覚は、日本人の私達には多少無理があるのではないかということも挙げられます。日本人には「行間を読む」独特の感性があり、その感性の質感は、ドライではなくウェットな質感です。
ポジティブさを懸命に追及しても、日本人の感覚には無理があるため「自分のことは到底、他人には理解されないだろう」と思いがちにもなります。まず自分が楽になりたいときには、自分の中にある「ネガティブな自分」をしっかりと受け止めて認めてあげることです。
ネガティブな思考や感覚もまた、自分を形成する大切な要素です。それを無視したり、抑圧することが、逆に自分自身を追いつめたり、追い込んだりすることもあるのです。
最近「自分らしさ」というものを大切にしたい、もしくは、大切にするための生き方指南についての記事が数多く出されています。個性を大事にしながら、自分の自立や自己確立、自分自身をどのように生きていくかを考えていただくという意味が求められているからでしょう。私もカウンセリングの時のアドバイスや、講演研修時に、この「らしさ」をお伝えすることがあります。その時、「自分らしさ」のバックボーンに「日本人らしさ」というものを併せて考えていくことで、社会全体、企業や組織全体と自分自身のバランスが取れやすくなることがあるとお話しています。
女性のストレスの中には、家庭生活での悩みや困りごと、ご近所づきあいや地域社会、PTAなどの問題。そして、職場に行っても上司や部下、同僚との人間関係や、自分のキャリアデザインについての問題など、働く女性もすでに我が国の中では「戦士」の扱いです。
それに加えて、少子高齢化による介護問題や結婚、離婚、子供を産む産まない選択の自由など、女性として生まれた自分の人生の大事に関わる課題は目まぐるしく移り変わります。
そうしたストレスと上手く付き合っていくためにも、どうぞ自分を無理に追い込まず、「自分らしく」をどのように考えていくかを、一度ゆっくりと思考していただければと思います。ストレスから逃げようとすると、ストレスは追いかけてくることもありますので、ストレスになっている原因に向き合い、自分の考えや胸の内を整理整頓していくことがお勧めです。また、それが現代に生きる私達人間、特に女性が「自分の立ち位置をしっかりと見つめて生きていくこと」に繋がっていくことなのです。
ストレスにも、自分らしさで打ち勝ち、乗り越える知恵を持ち、たった一度の自分の人生を、楽しくポジティブに活き活きと輝かせましょう。
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秋山 幸子
株式会社総合心理研究所 オフィス秋山
岡山県総社市門田125
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直通(携帯):090-2804-2580
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投稿者 green_heart : 2015年06月12日 11:06