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2006年12月15日
ちひろさん/シンガーソングライター
今月は、シンガーソングライターのちひろさんをご紹介します。
【 プロフィール 】
ちひろ(本名:藤井千尋)
山口県山口市出身/在住
【 経歴 】
4歳からピアノ・歌を習い始め、高校からロックバンドのボーカルを始める。
大学進学で京都へ移住し、在学中からゲームソフトの音楽制作の仕事に携わる。
24歳のとき、東京からスカウトを受け上京し、作曲家として活動。
2003年1月、拠点を山口市に移す。金子みすゞの詩との運命的な出会いにより、
現在はシンガーソングライターとしてその詩に曲をつけ、自ら歌うコンサート、
作品製作を行い、全国各地へと「山口発信」している。
2005年7月からは、KRYラジオ毎週日曜日の午後2時から放送の
「ちひろDEブレイク」でパーソナリティを務めるほか、
「ふるさとの風〜山口市民の歌〜」やアテネオリンピックマラソン油谷選手の応援歌、
秋吉台をうたった「草原のラピエ」を作詞作曲するなど、幅広い活動でも注目を集める。
2006年11月に開催された国民文化祭では、
長門市で行われた劇「みすゞ夢空間」の音楽監督を務めた。
ちひろの活動の詳細は公式ホームページ「ちひろさうんど」を御覧ください
(楽曲の試聴、通販もあります)
URL: http://www.chihirosound.com
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■ 金子みすゞの詩との出会いは・・・
東京での音楽活動に限界を感じていたときに、
東京の友人の「ちひろには帰れるふるさとがあるんだから」という言葉に後押しされ、
それまでの自分にピリオドを打つ気持ちで帰郷したんです。
その2003年が偶然にも金子みすゞ生誕100年の年で、
実家にも、20年前に父が買っていた1冊の本「わたしと小鳥とすずと」(金子みすゞ童謡詩集)があり、
何気なく手に取って見ました。
そのときに、ものすごい衝撃、心臓にズキーンと音がしたほどに衝撃があって、
「私が探し求めていた世界はこれだ!これが音楽で表現したい世界だ!」
ずっと探し求めていた自分の音楽で表現したい世界の答えが、
実は一番近い場所、実家にあったんです。
それから、みすゞさんの詩に夢中になり、詩に曲をつけ歌う活動が始まりました。
■ 他にも多くの方がみすゞさんの詩に曲をつけられていますが・・・
私がみすゞさんを知るまでに、すでに何人もの作曲家がその詩に曲をつけていましたし、
コンサートも全国各地で行われ、CDもたくさん出ていました。
なので、自分が作曲をする前に、その中でも有名な4人の方の作品を買いました。
そして、もし、自分と世界観が全く一緒で、同じようなメロディラインがあるようなら、
自分は作曲するのはやめよう、そう覚悟していました。
けれど、自分の世界観とはまた違うものがそこにはあり、これで「よし!作曲できる!」と思いました。
そりゃあ、聴くときは本当にドキドキしましたよ、そこで運命が決まるんですから。
■ それから順調にすでに4枚のアルバムを発表ですね・・・
最初はアルバムを世に出すなんて、想像もしていなかったんです。
これは全ていろんな方との出会いに導かれてだと、本当に感謝しています。
2003年の12月に、知り合いから誘われてコンサートを開いたんですが、
そのときに初めてみすゞさんの詩を歌ったんです。
そのとき、自宅録音した歌を収録したCDRを無謀にも販売したんです(笑)。
そしたらそれがきっかけで、その音を聴いた在る方が、
「これはちゃんとレコーディングしなおそう」ということでプロデュースしてくださり、
そして1stアルバムが出来上がったんです。
2004年の3月28日に1stアルバム「わたしと小鳥とすずと」を出しましたが、
これはおかげさまで4,000枚が完売しました。
そして、同年11月に2nd「星とたんぽぽ」、翌年の12月に3rd「大漁」と、トントン拍子に制作し、
そして、今年の11月1日に、ファーストのリニューアル版4thアルバム「花のたましい」を発売しました。
4th「花のたましい」には、1stから選んだ7曲と、新曲4曲が収録されていますが、
その7曲も歌いなおしています。
そして、初めてピアノ伴奏のみの演奏に歌声を乗せたシンプルな作品を作りました。
今までは自分が打ち込みしたデジタルサウンドに歌を乗せて仕上げていましたが、
コンサートスタイルもだんだんシンプルになってきているし、
自分の歌声も最初の頃からは変化してきたので、
そのリアルな音を聴いてもらいたいという気持ちからそうなりました。
毎回その時の私の等身大の作品を作るというのが、自分のモットーでありますが、
今回もそういう意味ではとても満足のいく作品になりました。
まだまだ課題はたくさんありますけど。
■ これからの活動は・・・
これからもずーっとおばあちゃんになってもみすゞさんの歌は歌い続けたいと思いますし、
作曲していこうと思っています。
みすゞさんの詩はなんせ512篇もあるのですから。
まだ40曲くらいしか作曲できていないので、本当に私のライフワークですね。
そして、自分のオリジナルもゆっくり作っていって、
そして日本の古き良き歌もどんどん歌おうと思います。
イタリア歌曲やクラシック歌曲なども、挑戦しているので、
これからもそれは変わらず続けていこうと思います。
年を重ねるごとに歌も変化があるのは当然だし、常に新鮮な「ちひろ」をお届けしたいので、
チャレンジ精神はずっと持ち続けたいと思っています。
もう再来年のコンセプトまで実は頭の中にはあるんですよ(笑)。
■ 近日のコンサートは・・・
12月21日、私の誕生日にクリスマスコンサートを行います。
湯田温泉駅すぐの「カフェドダダ」というライブハウスで。
ここは、私の記念すべきみすゞさんの歌を初披露した場所でもあり、
誕生日に歌うのはここで3回目なんです。
一般 \2,500 中学生以下 \1,500 (1ドリンクつき)
開場は夕方6時、開演は7時です。
クリスマスソングなど、いろんな歌も歌いますので、ぜひぜひお越しください!
カフェドダダでは、フードメニューもあるので、おなかも心も満足していただけたらと思います。
(チケットプレイガイドは 山口市のカワイショップ)
■ 最後に一言・・・
学校などで講演をさせていただくときに、よく言うんですが、
自分の経験の中で、無駄な経験は一つもないということです。
東京でしてきたいろんなことがその時は自分の夢からかなり外れていることをしていると思っていても、
今それがとても役に立っているということがたくさんあります。
けれど、いつも自分は目の前のことをにとにかく妥協せず、頑張ってきました。
それが全てだと思います。
成功の反対は妥協。失敗は成功のもとなので、失敗は大いに結構。
そして、いろんな出会いが自分を育ててくれる、成長させてくれることもとても実感しています。
これからも、多くの方とのコミュニケーションを大事にし、日々の出会いに感謝し、
それを歌うことによって恩返しできたらと思います。
チャリティコンサートも毎年行うきっかけが出来ました。
(みすゞさんの菩提寺の遍照寺で国民文化祭期間中3日間行い、13万円以上の募金が集まりました。
ネパールみすゞ基金へ全額寄付いたしました)
自分の大好きな音楽で、世の中の少しの役にでもたつことができるのであれば、それが私の幸せです。
これからも、音楽がもつ素晴らしいパワー、人の心と心を結ぶそのパワーを
私なりに伝えていこうと思います。